1GHzが30cmと聞いてなんだか面白そうです。
Hz(ヘルツ)と聞いたらみなさんは何を思い浮かべますか。
例えば、自宅や施設のWi-Fiに2.4GHzや5GHzと書いていたりして、通信の電波で使われることが多いです。他には電子レンジの周波数は2.45GHzです。Wi-Fiの2.4GHzと電子レンジの2.45GHzがとても近い周波数であることに気づきます。これが自宅で電子レンジを使うと携帯やパソコンのWi-Fiが切れてしまう原因(とても近い周波数なので互いに干渉してしまうから)です。他にも、テレビの地デジ放送は470MHz~710MHz(メガヘルツ:10の6乗倍)や携帯の4Gは700MHz~3.5GHz(ギガヘルツ:10の9乗倍)、5Gは28GHz帯です。ちなみにHz(ヘルツ)とは周波数の単位です
このように、通信では様々な情報を異なる周波数に乗せて発信することで特定の周波数をアンテナで受信する仕組みから成り立っています。
軽く身近な周波数について紹介しましたが、本題の1GHzが30cmとは何のことでしょう。
1GHzは30cmの長さの電波です。
人間の身長が人それぞれ様々であるように電波の身長も電波それぞれ様々であり、1GHzは30cm(ノートパソコンの横幅)の身長であることです。電波の身長は波長と言います。つまり、1GHzの波長は30cmです。この30cmってことだけを知っているだけで、なんだか電波がより身近なものになり安心します。
本題は以上ですが、付録までにこの30cmの証明と周波数と波長の関係を以下で見てみます。
電波は速さが一定の波(この波は電磁気学でおさらいした電界と磁界の相互作用によって発生するもの)です。この電波の速さ3.0×10^8m/sで一定(理由はマクスウェルの波動方程式を解くことで解明され、波の速さが真空中の電界の影響率(誘電率)と真空中の磁界の影響率(透磁率)の積で表される一定値(3.0×10^8)だから)です。速さが一定とは、電波に乗って電波を見ても電波の速さは3.0×10^8m/sである、つまり相対速度が一定である。これが相対性理論です。
この速さを使って波長を求めます。波長は速さ/周波数で求められるので、1GHzの時、
(速さ=3.0×10^8m/s)/(周波数=1GHz=1×10^9Hz)から
波長=0.3m=30cm
したがって、1GHzの電波の波長は30cmとわかりました。
同じように電子レンジの波長は電子レンジの周波数が2.45GHzであるから
3.0×10^8/2.45×10^9=0.12m=12cmとわかりました。
この結果からも周波数が大きくなると波長は短くなる、つまり波長は周波数の反比例することもわかりました。
今回は電波を例に説明しましたが、一般的に波長がとても短いものを”電磁波”、波長が長いものを”電波”、人間が目に見えるもの可視光を”光”と呼んでいます。
以上です
目に見えないものの理解は難しいですがなんだか楽しさもありますね